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日本ケベック学会(日本でのケベック・フランコフォニー等に関する学術研究・芸術文化交流を振興・推進する学会)の公式ブログ

特集「ケベック州議会選挙解説と雑感」

特集「ケベック州議会選挙解説と雑感」 (9/14、改訂9/25、9/27)
目次
小倉和子 (9/14、改訂9/27)
1. François Hébert (9/14):日本語訳はニュースレターに掲載
2. 陶山宣明 (9/24)
3. 小畑精和 (9/25)
4. 荒木隆人 (9/26)
5. 仲村 愛 (9/27)
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小倉和子(立教大学):(9/14、改訂9/27)

AJEQ会員の皆様

9月4日に行われたケベック州議会選挙について「解説と雑感」を募集したところ5本の投稿をいただきました。興味深いコメントをありがとうございました。期日が過ぎましたので、これで締め切らせていただきます。以下に掲載しますのでごらんください。

小倉和子(AJEQ副会長)

Cher(e)s membres de l’AJÉQ,

Voici les cinq commentaires et impressions sur les élections générales au Québec qui ont eu lieu le 4 septembre dernier. Nous vous remercions tous ces collaborateurs et collaboratrices d’avoir bien voulu nous faire parvenir des textes extrêmement intéressants.

Kazuko OGURA (Vice-présidente de l’AJÉQ)
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1. François Hébert:(9/14)

L'élection, le 4 septembre 2012, marque le retour au pouvoir du Parti québécois, indépendantiste et de centre gauche, après neuf années dans l'opposition et au terme d'un printemps agité, qualifié par les poètes des médias de printemps érable par allusion paronomastique au printemps arabe, qui a vu les étudiants descendre dans les rues et manifester avec banderolles et casseroles durant plus de cent jours. Les électeurs ont conféré au Parti québécois un mandat minoritaire cependant, ce qui fait que les élus auront fort à faire pour réaliser leur programme, notamment la marche vers la souveraineté.......
(Le texte entier se trouve dans la boîte des documents):
(全文は以下のAJEQ資料集に掲載):
http://ajeq.blog.so-net.ne.jp/2012-09-14
(日本語訳はニュースレターに掲載予定)
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2. 陶山宣明(帝京平成大学):(9/24)

ケベック党とスコットランド国民党
 9月4日に行なわれた州選挙で、ケベック党(PQ)は9年ぶりに政権に復帰し、ケベック史上初の女性宰相が誕生した。過去の二回の政権奪取時(1976年、1994年)には6割を超える議席を確保して安定した滑り出しだったが、少数党政府に過ぎないマロワ政権は心もとない船出を余儀なくされている。ケベック自由党とケベック未来連合が協力すればいつでも不信任案は成立し得、新政権は倒れる状態にあるため、早い段階で結果を出して、州民の支持を着実に高めて行く必要がある。まず、野党にも受け入れられる範囲で、且つ、右寄りの前政権とは差異が認められる形で、経済、社会政策面の実績を上げることが問われる。レファレンダムを行なうことを選挙時に公約した後で実践したレベックやパリゾーとは全く違う立場にある新首相は、そもそもの党是であるケベックの主権を直ちに州民に問おうとすれば必然的に議会解散が待っている。
 よく似た性格を持ち合わせたスコットランド国民党(SNP)と比較してみたい。・・・・・・・・・
(全文は以下のAJEQ資料集に掲載):
http://ajeq.blog.so-net.ne.jp/2012-09-24
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3. 小畑精和(明治大学):(9/25)

州議会選挙結果とケベック社会の未来
 9月4日に行われたケベック州議会選挙では、これまでの「主権派」か「連邦派」かという対立軸に加えて、「市場原理」がどこまで優先されるのかも問われた。
 総議席数125のうち、主権連合派のケベック党(PQ)が54議席 (得票率は31.94%)を獲得して第一党になったが、少数与党である。政権与党だったケベック自由党(PLQ)は50議席(得票率31.21%)にとどまり、現首相のジャン・シャレ氏も落選した。昨年誕生した新政党の「ケベックの未来連合」Coalition Avenir Quebec(CAQ)は19議席(27.06%)。緑の党のケベック版「ケベック連帯」Québec solidaireが2議席(6.02%)。
 PLQは汚職まみれでいやだけど、ケベックの「独立」も不安だし、かといって、第三極のCAQもまだ未知数だし、、、といったとまどいもあろうが、この選挙結果は「新たな争点」に対するケベック州民のためらいの反映でもあろう。・・・・・
(全文は以下のAJEQ資料集に掲載):
http://ajeq.blog.so-net.ne.jp/2012-09-25
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4. 荒木隆人(京都大学大学院、ケベック大学モントリオール校):(9/26)

ケベック州選挙についての雑感ーケベック党が直面する課題ー
 去る2012年9月4日に実施されたケベック州の州選挙では、ポーリーヌ・マロワ党首に率いられたケベック党が125議席中54議席獲得し、50議席獲得したケベック自由党を破って第一党となり、9年ぶりに政権復帰した。周知の通り、ケベック党は1968年にルネ・レヴェックによって結成されて以来、主権連合を根本綱領とする政党である。今回の選挙でケベック党が第一党になったのには、様々な要因が働いているだろうが、今年2月にラヴァル大学とケベック大学の学生組合を発端とし、労働組合や一般州民にまで拡大した大学の学費値上げ反対運動に対して、ケベック党が学費値上げ凍結を公約として打ち出すことで運動の取り込みを図ったことが大きな要因の一つであったと言える。・・・・・
(全文は以下のAJEQ資料集に掲載):
http://ajeq.blog.so-net.ne.jp/2012-09-26
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5. 仲村 愛(明治大学大学院、モントリオール大学):(9/27)

ケベック党は本当に「少数派」与党なのか
 2012年9月4日、ケベック州議会の総選挙が行われた。結果はPQ(ケベック党)54議席、PLQ(自由党)50議席、CAQ(ケベックの未来連合)19議席、QS(連帯ケベック)2議席であり、分離・独立派のPQが少数派与党を形成し9年ぶりに政権に返り咲いた。また、ケベック史上初の女性首相が誕生した。敗したもののかなりの議席を獲得したPLQは、党首を務める前首相ジャン・シャレ氏が自身の選挙区で落選した。シャレ氏は数日後に政界からの引退を表明した。
 ポリーヌ・マロワ首相率いるPQが少数派与党である点を強調するメディアは多い。・・・・・
(全文は以下のAJEQ資料集に掲載):
http://ajeq.blog.so-net.ne.jp/2012-09-27
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AJEQ会員の活動報告とお薦め情報:その3

AJEQ会員の活動報告とお薦め情報:その3 (9/4; 改訂 9/22)

小倉和子(立教大学):
シェルブルック大学のアンヌ・エベール研究センターが発行している研究誌Cahiers Anne Hébert, no.12のことが今週の国際ケベック学会(AIEQ)会報に紹介されました。
日本と韓国の研究者が中心になった「アンヌ・エベールの作品へのアジアの眼差し」と題する特集号で、日本からは小畑精和と小倉和子が執筆しています。
会報の該当部分をクリックすると要約が読めます。ご一読いただければ幸いです。
http://aieq.cybercat.ca/fr/voir.php?idNewsLetter=415
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小松祐子(筑波大学):
講演会情報をお送りいたします。
講演者:クロード・ジェルマン教授(ケベック大学モントリオール校・言語教育学教授、京都大学客員教授)
題目:「カナダのフランス語ー現状と教育」
日時: 2012年9月11日(火)15:15~17:15
場所: 筑波大学 総合研究棟B110 (「第1エリア前」バス停前)
要旨:英仏2言語を公用語とするカナダにおいてフランス語はどのように話され、学ばれているでしょうか。ケベック州を中心とした第一言語としてのフランス語、およびカナダの他地域における第二言語としてのフランス語の現状をそれぞれ解説していただきます。その後カナダで成果をあげている第二言語としてのフランス語教育プログラム3種(イマージョン、基礎フランス語、集中フランス語)についてご紹介いただきます。
*講演はフランス語で行なわれ、日本語への逐次通訳が付きます。
問い合わせ先:小松祐子(筑波大学人文社会科学研究科、現代語・現代文化専攻、現代文化分野)
komatsu.sachiko.gt@u.tsukuba.ac.jp
アクセスhttp://www.tsukuba.ac.jp/access/
ポスターhttp://modernlc.tsukuba.ac.jp/poster/gengen-forum2012_No28Germain.pdf
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立花英裕(早稲田大学):
NHK国際ラジオ放送で私のインタビューが放送されますので、お知らせします。
以下にNHKから届いた案内を貼り付けておきます。
「立花先生のインタビュー」
今週と来週の日曜日(9/2および9/9)の「リスナーとともに」で、2回にわけて紹介いたします。
1回目は、インターネットで聞くことができます。
http://www3.nhk.or.jp/nhkworld/french/top/
上記のサイトに行っていただいて、ページ下部にgrilleがあり、そこで9月2日のコーナーの「Ecoutez」をクリックしていただくと番組が視聴できます。20分の番組で、立花先生のコーナーは番組後半になります。
9月9日にも、また紹介されます。
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天野僖巳(ケベック州政府在日事務所):
昨年12月より全国で上映されているケベックの映画 「灼熱の魂」 は現在も上映が続いておりますが、この度、国連UNHCR協会主催のヒューマン・シネマ・フェスティバル2012に上映作品として選ばれました。
この映画は重い内容・映像で、驚愕の結末もありますが非常にいい作品だと思います。
まだご覧になってない場合は、是非この機会にご覧いただければ幸いです。
上映は北海道から熊本、計16回、入場は無料です。
関東地方での上映はワーナーマイカル板橋(10月20,21日)、ワーナーマイカル浦和美園/むさし村山(10月27、28日)です。
ちらしのサイトは以下のとおりです。ご参考までに。
http://humancinemafestival.org/index2.html
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安田 敬(Dance Cafe):
ダンス映像作品の紹介です。ケベックのダンス映像の傑作2作品が、以下の通り上映されます。
● ダンストリエンナーレトーキョー2012<9/27-10/12>のダンスフィルム部門にて
DANCE FILM “A STUDY OF DANCE IN SPACE ◎ ダンスの空間学”<9/29-1014>が開催。 
会場:青山通りのイメージフォーラム、各日21時上演スタート 
(〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-10-2 TEL.03-5766-0114)
ダンスフェスティバルの上演期間中に、イメージフォーラムにて各国の著名なダンス作品からドキュメント映画まで上演。
その中で、10月5日と8日の2日間のみ、ケッベク州より振付作品/ダンス映像が2作品(2本立て)上演。
①サーモグラフィーを使ってダンサーを撮影し、身体とその動きを色彩で捉えようとした-『ORA』監督:フィリップ・ベイローク 振付:ホセ・ナバス(2011)。
②ダンス作品を映画として再構成し、木製の四角い空間を構築して緻密な撮影を行ったエドゥアール・ロックの『アメリア』監督・振付:エドゥアール・ロック 出演:ラ・ラ・ラ・ヒューマン・ステップス 音楽:デイヴィット・ラング 作詞:ルー・リード(2003)
・当日一般1,300円、学生1,100円、シニア・会員1,000円、特別前売鑑賞券1,100円
自由席・定員入替制/整理券制
【チケット取扱い】シアター・イメージフォーラム窓口(渋谷区渋谷2-10-2)
TEL.03-5766-0114:http://www.imageforum.co.jp/
協力:ケベック州政府在日事務所
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速報:「AJEQ会員の活動報告とお薦め情報:その1」で以下のように紹介された映画が、日本時間で9月4日朝、モントリオール国際映画祭で、「世界に開かれた視点賞」と「カナダ映画に対する観客賞」を受賞!
安田 敬(Dance Cafe):
ケベック州出身のクロード・ガニオン監督のカナダ・日本の合同作品「カラカラ」が第32回モントリオール国際映画祭にコンペテション出品が決定されました。
本作品は沖縄を舞台にした映画。カナダの青年(ガブリエル・アルカン)が沖縄を訪れ、現在の沖縄の人々と交流しその心情に触れるロード・ムービー。日本側の出演者は工藤夕貴。日本では来年の1月に公開予定。
クロード・ガニオン氏について:
『Keiko』(79)でデビューを飾って以来、カナダと日本を舞台に意欲作を発表し続けるクロード・ガニオン監督は、モントリオール世界映画祭において『ケニー』(87)がグランプリ、『KAMATAKI-窯焚-』(05)が監督賞を受賞。
以下のサイトも参照:
http://cinetri.jp/news/karakara_montreal/
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